到着前の朝食が出されても彼は一向に起きる気配がない。窓からオアフ島の景色が見えてきた。ゴ〜ッという音とともにホノルル空港に着陸!わー、来ちゃった来ちゃったハ・ワ・イ♪ 何度来てもやっぱり嬉しいハ・ワ・イ♪ ケンシン坊も今の轟音でやっと目が覚めた。
さあ着いたよ!
天気は晴れ。早朝のホノルルは少し肌寒い。早速、入国審査に向かったが…どのブースも長蛇の列。並び始めて約1時間後やっと我が家の番になった。はぁ〜、長かった。その後ハワイ島行きのハワイアン航空へ乗り換え、最終目的地コナに到着!
私は4年ぶりのハワイ島、ケンシン坊は初めての島だ。これからこの島でどんな生活が始まるのかな。荷物も今回はちゃんと出てきたことだし、ではではレンタカーを借りに行きましょ。で、貸してもらったのはコレ。こじんまりしてるけど、いい感じじゃない?
シボレー・キャバリエちゃん。サニーみたいなおじちゃんカー。
「ええーっ!?マジで!?」
開けてビックリ。この車、今どき手動で窓を開けるタイプだよ。しかも4ドアだから4ヶ所だ。これじゃ走りながら窓の開け閉めが出来ないじゃん。で、よく見たらドアの集中ロックもない。『こんな車で15日間過ごすのは我慢できないよなー、よし、代えてもらうぞ。』と意気込んでカウンターへ行ってみたが、あっけなく断られる。
車種のアップグレードなんてするワケにもいかないし(パパの稼いだお金で遊びに来た妻と子)、まあ我慢しかないか。熱気でムンムンだから4ヶ所とも窓は全開にしちゃうもんね!それでは出発!
今日から15泊お世話になるのはワイコロアビレッにあるB&Bで望月さんのお宅だ。そしてクマ夫婦(妹夫婦)のお友達でもある。女将さんのShihoさんがお昼に来てくれてもいいよと言ってくれていたので、お言葉に甘えて直行することになっている。
慣れない車と久々のハワイ島。ノロノロ〜っと走って空港を出る。ケンシン坊はヤシの木を見ると『ハワイ』と思うらしく、空港の周りにあるヤシを見ては『ママ、ハワイ!』を連発している。
車は19号線に突入。すぐに55マイル(時速90kmぐらい)の標識が現れた。今までカウアイ島に通い詰めてきて、あの島ののんびりムードにすっかり慣れきってしまった私。いきなりこのスピードにはついていけないよ。しかも、ミラーを見ると後ろの車がピッタリくっついてるしさ。『ウソ〜、どっかで避けなきゃなんないじゃん。』と思ってみるものの、路肩は舗装されてなくて小石がコロコロしてる状態。このスピードから停まるのも何だかコワ〜い。
そして何が良くないって、さっき空港で開けてきた全開の窓が閉められない。(だって手動なんだもん) おかげで車内は風でゴーゴー。髪の毛どころか頭まで飛んでいっちゃいそうな勢いだ。停まれないし閉められないしで、もう散々。そんな中、ケンシン坊だけはぐーぐー寝ちゃっていた。
でも、そんな中でもちゃんと景色は見てるよ!果てしなく向こうまで広がる大地と溶岩原、それにひたすら真っ直ぐなハイウェイ。これこそまさにハワイ島の姿だよ! うーん、素晴らしい。パパにも見せてやりたいよ。
360度大地が見渡せることに感動しちゃう!
そしてなんとかワイコロアビレッジに到着。ふーっ、長かった。整然と整備された美しい町並みを走り、望月さんちに到着。郵便ポストに『Aloha Breeze』の文字。うん、間違いない!しばらくしてShihoさんが手を振ってお出迎えにきてくれた。
Shihoさん
私
ケンシン坊 |
『みやさん? いらっしゃ〜い!ケンシン、おはよっ』
『こんにちは〜!よろしくお願いします♪』
『・・・ん〜』←眠そう |
荷物を運ぶのを手伝ってくれて(妊婦さんなのに)、おうちの中を案内していただいた。『わあ、すごい。キレイ!』これが第一印象。玄関を入って正面に見える景色はコレだ!
コハラの海と山を望む景色
遠くに海を見下ろすこの景色。う〜ん、ため息が出ちゃう。天気によってはハレアカラ(マウイ島の国立公園)も見えるんだって!芝生に続くラナイがあって、もう言うことなし。『それから、ここが…』と案内されたのがゲストルーム。広くてとってもいい感じ!
Shihoさんはシャキシャキした元気な人で、とっても話しやすい。だからどんどん時間が経ってしまって、とっくにお昼をまわっていた。ランチを買いに行ってきまーす。行き先はこの街の入口にあるビレッジマーケット(スーパー)。そこのデリでプレートランチを2種類買ってみた。ポップコーンチキンを頼んだら、プレートにこれでもかっていうほど盛ってくれたので、いささか食欲減退…。
部屋のダイニングテーブルを借りてご飯を食べた後、LinaちゃんとShioneちゃんが帰ってきた。
こんにちは。これからしばらくの間よろしくね!
2人のお姉ちゃんは少しはにかみながらも、『こんにちは』と可愛く挨拶してくれた。ケンシン坊もなんだか興味深げに新しいお友達を見てる。でもその後すぐに仲良くなって、一生懸命お姉ちゃんたちの後を追いかけていた。夕方にはご近所のTさんと息子さんのSくんも遊びに来て一層賑やかに。Sくんは飛行機と車が大好きな男の子で、滞在中のケンシン坊用におもちゃセットを一式貸してくれた。ありがとね!
子供たちはみんな裸足で駆け回っている。裸足で遊ぶってのはやっぱりハワイのスタイルだよね。見ているこっちも心地いい。靴と靴下のいらない生活、これは病みつきになっちゃうよ。
しばらくしてToshiさんが仕事から帰ってきた。思ってたよりガッチリしてて頼りがいがありそうなパパだなあ。
Toshiさん |
『あ、いらっしゃい!メールのやり取りしてたし、なんか初めて会ったような感じがしないよねえ。』 |
私 |
『あはは、そうですね〜。お世話になります♪』 |
Toshiさん |
『ケンシン、いっぱい遊ぼうな!』 |
ケンシン坊 |
(ちょっと恥ずかしくて隠れる) |
Toshiさんはブルーハワイアン・ヘリコプターという会社のパイロットさんだ。子供の頃からパイロットになることを夢見て育ち、そして実際にその夢を掴んだ輝きのある人なのだ。そんなToshiさんと私は同郷の出身、しかも妹のダンナ(ぽんたけ)が彼の後輩ということもあって、妙に縁の深さを感じていたクマ家&みや家。嬉しそうに話してくれるToshiさんを見て、私も嬉しくなっちゃった。
望月家では家族全員で6時半ごろ夕食をいただく。いつもケンシン坊と2人きりで食べているから、急に大家族になったみたいでなんだか嬉しい。その坊なんだが…とにかく少食で困っている。おかげでこの半年間、ほとんど体重が増えていない。でもお姉ちゃんたちと一緒なら食べてくれるかも…と私は期待している。地元の話や、これから過ごすハワイ島のこと、Linaちゃんのフラの話などで盛り上がる食卓。やっぱりみんなで食べると楽しいね。
子供たちは学校なので、もう8時すぎに子供たちは自分の部屋へ。我が家ではこの時間から2人で夕飯ってことも多いから、こんな早くにゆっくりできるなんて奇跡的な感じだ。でも、ケンシン坊はいつも夜11時〜12時頃に寝る習慣ができていたので(坊はお昼寝が非常に長いんです)、なかなか寝付けない。お姉ちゃんたちと遊びたい、リビングに行きたいとダダをこねる。それでもなんとか9時半には寝たかな。それじゃ、私も今日はゆっくり寝よっと。
Toshiさんは仕事柄ハワイ島のことはもちろん詳しいし、子供と遊ぶことに関してママのShihoさんから嬉しいアドバイスもいただける。これから楽しい15日間が待ってることはもう間違いなしだね!
ワ〜〜〜ン(号泣)
夜中の12時、突然大きな声でケンシン坊が泣き出した。夜泣きなんてほとんどしたことないのにな。隣でお姉ちゃんたちも寝てるし、Shihoさんたちも目が覚めちゃうよー、困った困った、迷惑かけちゃう…。ケンシン坊、頼むから泣かないでくれよう〜と祈るような気持ちで、しばらくの間抱っこしたらやっと落ち着いてくれた。明日の朝、みんなに謝らなきゃ。
そう言えば明日は新月。今日は星がきれいかもよ、とのToshiさんの言葉もあったっけ。そしてちょっとラナイを覗いてみたら澄んだ空に満天の星!!あまりに感動的でしばらく見とれてしまった。はぁ〜、ワイコロア・ビレッジ。素敵なところ♪
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