下っていく道沿いには見学ポイントがいっぱい
少し歩くとヘイアウが見えてきた。ヘイアウというのは、神殿のことで神様と密接な関係のある聖地である。今でもハワイアンが大切に守り続けているものだ。ここはハワイ全島征服を狙うカメハメハによって造られた。復元されている中では最大級なのだそう。とにかく圧倒されるほどの大きさである。重機もない昔に人の手で造り上げられたとは思えないほどの立派な石垣だ。他にもいくつかのヘイアウや祭壇を見学して海岸まで降りた。もっと奥へと道は続いていたが、ケンシン坊が戻りたいと言い出したので仕方なしに戻る。それでも小一時間程度はいたようだ。お昼も近くなってきたことだし、ワイメアへ向かおう。
プウコホラ・ヘイアウはこんな形 |
立派な石垣を見上げる |
東に向かうにつれ、19号線には緑が多くなる。瑞々しい牧草を食む馬たちの姿を横目で見ながら、ワイメアの街に到着した。きのう定休日だったマハズ・カフェ、今日は開いている。まだ12時前ということもあり、店内は人もまばら。それほど広くないけれど、かわいいインテリアが目を惹く。席に案内してくれた女性は日本人の方みたいだ。Shihoさんのお友達がここで働いていると聞いていたので「Aさんですか?」と声をかけてみた。そしたら「Tです。でもShihoさんとはお友達ですよ♪」というお返事。Tさんは今日からここで働き始めたばかりなんだって。とても感じのいい方で、それから何度も声をかけてくれた。
ここは野菜が美味しいそうなので、迷わずベジタブル・サンドウィッチを選択!それとリリコイ・ジュース。噂どおりフレッシュな野菜をふんだんに使ったサンドウィッチは最高に美味しい。ケンシン坊も気に入ったみたいで野菜を完食。すっかりファンになっちゃった。ジュースのお代わりとテイクアウトまでいただき、大満足! 最後にお世話になったTさんと記念撮影。またきっと来ますね!
ベジタブル・サンドウィッチ($6.25)
時刻はまだ1時前。時間的にもちょうどいいランチタイムだったね。そして2人は次の目的地、ポロル渓谷方面へと向かう。それにしてもワイメアはなんて美しいところなんだろう。霧雨が多く降るらしく高原の緑を一層潤す。牧場から向こうの山肌へと続く、眩いほどの緑が視界いっぱいに広がるのだ。溶岩だけで終わらない島、ハワイ島。こんなところも大好き!
車は緩やかな坂道を上がり始めた。そう、ここは初めて通る250号線だ。コハラマウンテンの中腹を走る道。そしてこの高原ドライブは最高のものだった! 緑の絨毯が山の上から裾に向かってどこまでも広がり、眼下にはノースコハラの海を見下ろす。そんな中をずっとずっと走り抜けていく。今日は空がどんよりしてるけど、晴れた日には更に最高の景色を拝めるはず。道が狭いので駐車スペースを探すのに一苦労したけど、それでもやっと見つけて止まってみた。
「ケンシン坊、キレイだから見てごらん」
「・・・」
あ、寝てた(笑)
ランチを食べて満腹か。ああ、口からよだれがでてるし。私だけ車から降りて暫く景色を眺める。 ん〜、最高!!
実際はもっともっとキレイでしたよ
250号線も下りに入り、しばらくするとハヴィの街に出た。天気が危ういしポロル渓谷へ急ごう。途中、カメハメハ大王像をチラチラと見遣りながら過ぎていく。カメハメハ像はワイキキやヒロにもあるけどオリジナルはここのなんだって。しだいに道が狭くなり山道の様相になってきた。もう終点も近いのかな。この辺りまでくると水が豊かなことが見て取れる。川が流れたり、鬱蒼とした森が現れるのだ。そしてとうとう終点のポロル渓谷へ着いた。ワイメアから寄り道しながら1時間程度というところかな。
駐車できる台数が少なく、パーキングは満車。しばらく待ってやっと1台確保した。ここがかの有名なポロル渓谷かぁ。クマ(妹)たちは海岸まで降りるトレイルを歩いたんだよなあ。歩いてみたいけど、ここの坂道は急らしい。2人で行くのはちょっと無謀かと思われて歩くという観点からは外していた。でも、人気のコースだから何人もの人が登ってくる。その人たちの表情を見ると一様に、「はぁー、疲れた。やっと着いたー。』という感じでヘロヘロみたいだ。
私としても目の前に歩く道が続いているのに、展望台からただ眺めるだけというのは納得がいかない。いつかは歩かなきゃね。パパがいる時に。
今度は下の海岸に下りてみようね
帰りはハヴィにちょっと寄ったあと、海側の道、270号線を抜けてきた。ここは右手に海を望みながらの気持ちいいロングドライブが楽しめる道だ。真っ直ぐ続く走りやすい道なので、つい脇見運転をしがち。チラッと見た海に衝撃的なものを発見してしまった。それはなんとクジラのジャンプ! ホエールウォッチングのボートツアーに参加してもなかなか見ることのできなかったジャンプを、ドライブ中に見てしまうとは。驚きと興奮を隠せないが、そういえば運転中だよ。落ち着け、落ち着け。
3時半ごろ、ようやく家に戻ってきた。ケンシン坊、Linaちゃん、Shioneちゃんと遊べるのも今日で最後だよ、思いっきり遊んでね。ShihoさんがBBQの用意をしながら子供たちを見ていてくれるというので、お言葉に甘えて私は明日の荷物のパッキングをすることにした。ああ、それにしても何という荷物の多さだろう。やんなっちゃう。適当に荷物をまとめて、後は明日の朝やることにしよう。
夕方になり、Toshiさんが帰ってきたようだ。お帰りなさい!
「ただいま〜! 今日はね、ボルケーノの溶岩がすごかったんだよ。
みやちゃんだけでもヘリに乗れるといいなと思って、空席あれば
電話しようかと思ったんだけど無かった。残念〜。」
そして今日ヘリで撮影したビデオを見せてくれた。ホントだ、ドロドロ溶岩の川が海に向かって流れてるよ〜!? しかも物凄い量だ。こんな様子をヘリで生で見られたらどんなに感動だっただろう! ケンシン坊がもう少し大きくなって、地球の営みを感動できるようになったら必ず乗せてもらいます!
最後の夕食はBBQ。しかしあろうことか雨が降ってきた。だから急遽Toshiさんが外のグリルで焼いてくれて家の中で食べることになった。相変わらずお肉の味付けは美味しく、そして柔らかい。テーブルいっぱいのご馳走と、楽しかったハワイの思い出をみんなで話しながら夜が更けていった。
『明日は何時の出発?』
『11時ぐらいにコナ発だから、8:00頃出ようかな』
『それじゃ、Linaたちのほうが先にバイバイだねー。』
明日は平日。Toshiさんは朝早く出勤しちゃうから、もし挨拶できないと困ると思って今日のうちに仮挨拶(!?)を済ませた。それではおやすみなさい。
寝る前に、念のためもう一度フライト時間を確認してみようか。
げげげ! 11時なんてとんでもないぞ!
チケットを見ると衝撃の文字が…。『KONA 9:53』
眠気も覚めるほどビックリした。朝7時には出ないといけないじゃん。ああ、確認してよかった。命拾いした〜。でもこれで明日はToshiさんにもちゃんと挨拶できそうだ。今度こそおやすみなさい。
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